ばらの騎士の開幕が近づいてきました。
昨日は公演日を一日中止して、ゲネプロをやりました。 本番を一日減らすのは寂しいですが、完璧な演奏会にするための大事な時間です。 それにしてもオックス男爵、凄い存在感です。名歌手、また愉快な方です。 ピットの中も大盛り上がり、それにしても気が抜けない、難しい楽譜です。 こんなのを毎日リハなしでやったら・・・そりゃあ向こうの歌劇場のオケはうまいはずです。 我々のオケには向こうの歌劇場の雰囲気を実際に知っているベテランが大勢います。 向こうのオケの楽譜に書いてない風習、みたいなものを教えてもらえるのは感激だ。 となりの首席御大はもちろんその一人。このオペラを並んでふけるなんて、頭おかしくなりそうに幸せです。オーボエの首席の方などはセリフまでほとんど覚えている程。 こんな人たちと絡んでこちらも音を出すのですからそのテンションの高さは表現できないような真剣なものです。しかも2番、3番フルートや各特殊管楽器に至るまで、難しいソロがバシバシ出てきます。 このオペラはバンダ(別働隊)にもう一つオケを使う豪華なものなのですが、その舞台袖からワルツを流すバンダオケがまた実に美しい音です。ピットからうっとり聴いています。 バンダがワルツ、ピットでは完全にそれに合わせて、でも四拍子をやる、なんてモーツァルトのドン・ジョバンニみたい。R.シュトラウス、凄い。 〜〜〜さて、 昨日、ついに、やられました。初の名物いたずらの洗礼です。 それも2連発。腹が立つなんてとんでもない! おかしくて、うれしくて。いたずらに気付かないふりをしていたいのに、お腹を抱えてクックックと苦しんでしまいました。 しかけた本人(犯人)は涼しい顔をして「どうかしたの?」などと聴いてきます。 ひとつの方は向こうから種明かしをしてもらうようなシチュエーションに持ち込むことに成功し、 ひとつの方は、ギリギリまで気付かない振りをし続けて(楽器にされたいたずらだったので)、音楽がどんどん進んで、いざその出番の数秒前に電光石火の早業でいたずらを解除して涼しい顔をしてそのまま(それもこれ見よがしにでかい音で!)吹いてしまいました。知っていた周りは大笑い。ちょっと反撃した気分・・・ですが、油断禁物、また何をされるかわかりません。いたずらされていい気分とはこれはまた変な感じですが。いい年をした名奏者がわたしがいない間に急いでいたずらを仕込んでいるところを想像するだけで顔が笑ってしまいます。 お疲れさまでした。 明日はちがうオケでラターのマニフィカトの本番です。
by francesco-leica
| 2011-04-09 01:14
| 日記
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