いそがしい一週間だった。 アマチュア大学オケの合宿、芸大バッハカンタータクラブ創立35周年記念演奏会の準備と本番。東京佼成ウインドのレコーディングとDVD録画。そして今日、芸大のお祭り、芸祭の初日の乗り番を終えて、家に戻ったら目眩がした。 明日は友達の演奏会を聞きにいき、帰ったらゆっくり休むつもりだ。 9月3日、芸劇で芸大バッハカンタータクラブ創立35周年記念演奏会があった。私は1年近く前からその実行委員会の副委員長として毎月の役員会でお手伝いをさせて頂き、当日はステージマネージャーという重責を担わせて頂いた。非常に光栄な仕事であった。 この演奏会をもって、我々の音楽の、いや人生の師ともいうべき小林先生は指揮活動から引退されることになっている(正確には来年の静岡でのマタイが最後)。「どうして!」「なぜ!」「もったいない」というのが偽らざる心境だ。まだまだお元気で、指揮を通して我々に伝えて下さる音楽は、ますます深淵、さらに雄大にして、バッハの神髄に迫るものがあった。 その一つの頂点にいるかたが、もう出来ない、とおっしゃる。先生らしいと言うか、まさに絵に描いたような潔さ、「誠実」「謙虚」のお方であると感じる。 我々はいつでも慰留に努めてきたし、これからも40周年、45周年と先生の指揮で音楽をやりたい気持ちは山のようにあるが、あれだけの方が、自ら、やめる。とおっしゃったことの重さを感じている。 当日、ステマネは舞台袖で待機をしていなければいけないので、舞台上での細かいニュアンスまではわからないが、音楽的に無意味な瞬間が限りなく少ない有機的演奏、先生や、我々カンタータクラブの目指すものに近い演奏だったのではないだろうか。演奏の皆さんの先生の少しのサインも見逃すまいという必死の表情が印象的だった。 カーテンコール最後に、先生を、舞台へ「お願いします」送り出す時、感無量。
by francesco-leica
| 2005-09-09 19:35
| 日記
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