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ユルスナール

いま、一番読みたいもの

ハドリアヌス帝の回想

それにしても須賀さんの「ユルスナールの靴」の見事さといったら!
ユルスナールの生涯の季節ごと、作品ごとに、須賀さんの人生の部分部分が交互に現れるという
非常に意欲的な構成になっている

須賀さんの素晴らしい文章というのはやはり
彼女がデビューが非常に遅いということととても密接なことに思えます
自分の足で歩んできた事だけを書いているのだもの

霊魂の闇、という言葉がずっと心に残っている
自分を、まだ見つけられないでいる芸術家の苦悩と重なる
「きっと、なにかできるはずだ」と川藻のようにゆれ、探し続けた若い時代に
ブヌワ・ラブレという一人の実在の修道士の人生と重ねる辺も実に憎い、素晴らしい
このエピソードは「霧の風景」にも出てきたはずだ

一生を棒にふったように見えた、ただ、探し続け
でもなにも見つけられなかった男が死んだときに起こった奇跡を

ギュンター・ヴァント指揮、ベルリンフィルのロマンティックを聴く
やはりブルックナーは私の栄養剤だ
なんと素晴らしい・・・


追憶ってのは
もう少し人生進んでからするものなのでしょうが
色々と写真を整理していると
本当になつかしい、いい写真が色々でてきて見とれています
キレイだったり、楽しかったり、可愛かったり、感謝したり・・・
殆ど上記のどれかだなあ
幸い辛い追憶というのは、まだありません
写真のなかには亡くなったかたもいるけれど
全て温かい思い出です

胸を打たれる感覚にもなります
追憶していて、初めて気付く事がいっぱいある
会話を思い出す、手触りや感覚を思い出す
どうしてあのとき気付かなかったのだろう・・・素晴らしいことも、反省する事も



明日車で出勤しようと思って
はたと気づいた、あしたはオバマさん来るんだよね
車は暴挙かもなあ、混みそう・・・
by francesco-leica | 2009-11-13 02:39 | 日記


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