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あけましておめでとうございます

謹んで新年のお慶びを申し上げます

昨夜は「こうもり」で年越し
やはりクライバーは最高
涙が出そうに笑って、感動してまた涙がでそうだった
一昨年だったかな、ウィーンで正月に「こうもり」をみた時
舞踏会のシーンで「電光と雷鳴」が流れるところでは
オケピットのほぼ全員が振り返って舞台をみながら、暗譜で弾いていたのを思い出す
本当に
まるでシャンパンのような儚い、一夜の美しい夢
またウィーンで年越しをしたいものだ
次はいつできるのかしら
そんなことを感じながら幸せに年を越した

ゆっくり寝て
まず元旦の朝は桃林堂の「花びら餅」をお福茶と頂き
真澄の「吟醸あらばしり」をよく冷やして、美味しいおせちを頂いた
我が家は昨年辺りから完全に辰巳芳子先生レシピの切り替えたおせちになっている
手間はかかるが、本当にすばらしい
簡素で、しみじみとした味わい
辰巳先生のおせちに関する言葉は本当に心にしみ入るものだ
少しだけ引用させて頂く

「正月とは、生きとし生けるものがいのちをことほぐ旬節であるようにみえてなりません
・・・いのちの「在った」「在る」「在らしめたまえ」を意識するのが正月ではないでしょうか。
・・・
ご馳走もありすぎると気が散るもととなるのです
・・・
持たざるくにを生きるわたしたちは、第一に、持っているものと、持っておらぬものを、認識のみでなく感覚的にも承知せねばならぬからです。
祝い肴をかみしめながら、屠蘇を祝い、餅の香気を喜び、煮しめをしみじみと味わう。
先人達が持たざるありさまから手繰りだした甲斐性は、21世紀に生きるわたしどもに暗示的であると受けとめております。
・・・
やり込んだ人間の初心は、たとえようのないものです。継続は、無理のない、おのずからなる改善を必ずはたします」
(NHKテキストより)

なんという素晴らしい言葉の数々だろうか
特に最後のものは、日本人のもつ、合理性と様式化の能力を讃えるものですがこれこそ伝統芸術の継承にもっとも必要なものではないでしょうか
料理は、祈りである、という考え

昔のイエズス会の神父様達は、日本に着任するとすぐに鎌倉の辰巳先生の(当時はさらにお母上様はご存命でいらした)ご自宅に伺い、伝統的な和食と作法を教えられたそうだ

辰巳先生のおせちは、祝い肴、雑煮、煮しめが骨格となる
煮豆も絶品
手が込み、コンビニエンスの対極にあるものであるが
これがまたうまい
煮しめなど、一年中食べていたいくらいだし
田作りは小魚のお腹をナイフでとるところから始めるのだが、これの日本酒のすすむ事!
私はこの祝い肴や煮しめの作り方をならって、自分でおつまみにいつでも作れるようになりたいと思っているくらいだ

夜は家族で新年初の御ミサに与る
今日は聖母マリアの祝日
そして教皇ベネディクト16世からの全教会への平和を祈る新年のメッセージが届いた
世界は一つの大きな家庭であり
個々の「家庭」と、その経験、幸福、忍耐こそが世界平和の基本となるものという内容
家族で親しくさせて頂いているY神父のお話もそれに沿った素晴らしいものであった
うちの家族の前は元NHKの磯村さんご夫妻、よく教会でご夫婦で見かけるが
これほどお近くになったのは初めてで、「主の平和」のところではお二人と
念入りにご挨拶した、いつもの印象通り、とても感じのよい方でした

帰宅して年賀状書き
またこの1週間で3回目の「山猫」鑑賞
本当に素晴らしい、素晴らしい
史上最高の映画ではないだろうか
ある映画監督の言葉だが「これは私の人生の指標となる映画」だとすら思う
美しすぎる
そして実に深い

携帯を別会社で一つ増やす事にした
最近はすごいんだね
随分安い料金プランがあるものだ
仕事用とプライベート用に、二つ
けどどっちか忘れそうだ・・・

明日は携帯を見に行ったり、近所に素晴らしいケーキ屋さんを見つけたのでそこに行ったり、ひょんな事からいい靴をまた一足手にいれることになって、それを受け取りにいったり、忙しい

あけましておめでとうございます_b0107403_43767.jpg

by francesco-leica | 2008-01-02 03:10 | 日記


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