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プラハの幼子のノヴェナ

昨日、父がインドから帰国しました
素晴らしい国際賞をいただいて、その授賞式に一人で行っていたのです
すばらしい紅茶と、シルクのお土産に家族で大喜び

熱が木曜から全然下がらなくてさすがに疲れてきました
ただ38度台の熱が続くだけです
気分は悪くないし、食欲はあるので助かりますが
そろそろ熱が下がってくれないと何にも出来ないので困ります
やらなきゃいけないことがたまりにたまっています
ヨーロッパ旅行の夢を何度も見ました

ひたすら寝ていると、いろいろなことが頭に浮かびます
発見の恵み、反省の恵み、懐かしい思い出の恵み
カトリック作家の加賀乙彦さんが代表作「宣告」の中で獄中でキリスト教に出会った死刑囚に
「罪の自覚こそが恵みなんです」と言わせていますが、そんな感じです
小さな積み重ねですが、我々はミサの度に「想い、行い、怠り」の罪を毎回告白します
私は本当に怠け者ですし、つきたくないのに嘘や、虚栄が口が出てきたり、
鋭い言葉で優しい人の心を刺したり
誘惑に負けたり、忍耐のなさ故に、苛立ち、怒り、行くべき道を見失います
しかし、それらの罪や、この世の不条理を軽々と超越した所に生きている神様の愛があって
それにしっかりと結ばれる事によってのみ、人は救われるのだと思います
今回はこのようなことを考える、恵みの時間を頂いたと思う事にしています

朝、私の大変敬愛する年配の笛吹きのかたから
私のCDをお聴き下さったという連絡を戴きました

「『日本にもこんな笛吹きがいたんだ!』と大感激し、帰宅して北川さんを聴くのが日課になってしまった毎日です。仲間にも聴いて欲しくて連絡したりしています。」

こんなうれしいメールを頂いて
もっともっと、心のこもった音楽を広めていかなければと焦るような気持ちです
音楽家一人一人の心の灯火(ともしび)が音になって社会を変えていけると信じています
私自身はまだまだです。こういう音楽をしたい、という具体的イメージは、美味しいものを食べて、素敵な友人と過ごして、年をとればとる程良くなるでしょう。これは確信があります。
あとは、そのイメージを具体化する能力、これは単なるテクニックではなく
広義の自己実現能力だと思います。これを磨かなくてはなりません。
〜〜〜
昼頃、熱でもうろうとしてながらはっと
プラハの幼子イエス様を思い出しました
プラハの「勝利のマリア教会」に世界一有名な幼子イエス様の小さな御像があります
世界中からの巡礼者を受け入れるこの教会を、何度目かの訪プラハで、散歩の途中にみつけました
中に入ると、スペインからの巡礼の方々が熱心に幼子イエス様を拝んでいます
このイエス様を崇拝すればするほどイエス様が祝福をしてくださり、奇跡さえ起こしてくださる
というのです

世界中の幼子イエス信仰の源ともいえる場所で、小さきテレジアなどの色々な聖人の方々の崇拝も受けてきたイエス様
また世界中から衣装の寄贈を受けて、なかにはマリアテレジア自らが刺繍を施したものもあります。クリスマスから新年にかけ、そのマリアテレジアの衣装になります。私も見ました。

このイエス様には、私自身の奇跡的なエピソードがあります

私の旅行中、家族で敬愛するY神父さまが大きな手術をなさることになりました
かなりのお年ですし、今まで何度も大病をなさってこられたので我々は本当に心配していました

幼子イエス様におとりなしを願おうと思って私は教会を訪れました
丁度その頃、病室の神父様のところに
あるかたが、急にポンと一冊の手作りの小冊子を送ってきたそうです
中には手紙もなんにもなし
なんと、それが日本語版を手に入れるのは難しい
「プラハの幼子のノヴェナ」(9日間の祈り)だったそうです
神父様は、私が丁度プラハでこのイエス様にあっていることを知っていましたので
だれにも話していないのに、これは不思議だなあ
(とおっしゃったあとで、いえ、神様のなさることはなんでもありだから不思議なんていってはいけないね、と言われた)
と思いつつ、毎日ノヴェナをお祈りなさっていたそうです
手術は成功し、今もお元気に教会の為に尽くしておられます

私が帰国し、病室にイエス様の御像の写真をお届けすると、枕元にノヴェナの本
そして御像の写真をご自分の枕の下にお入れになりました
「これで円が閉じたね」とおっしゃりました
それ以来、うちの家族では困った時、病気で苦しい時、このノヴェナを思い出します

そのノヴェナの中でも
緊急時のための強力なノヴェナを1時からお祈り始めました
1時間ごとに緊急の取りなしをイエス様に求めるものです
4時くらいに38度から頑強に下がらなかった熱が
37度台になりました
ああ、よかった

5日目のお祈り、「十字架の道」は
苦しみの意味を問う非常に意味深いものです

神なる幼子イエスよ、ついにあなたは十字架と一つとなり、あなたの御心はすでに釘付けにされています。私が自分の罪のつぐないとして、痛みと落胆を忍耐強く耐えられるようにお導き下さい。私の人生の十字架をあなたのものとし、あなたが御自分の十字架を愛されるように、私が自分の苦しみを愛することができるよう、助けとなって下さい。
by francesco-leica | 2007-04-22 20:54 | 日記


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