ハーディングとのブル8、トリフォニーの初日終わりました。
もう、やばかった。なんだこれは・・・。 凄い曲、凄い指揮者・・・。 ハーディングのブルックナーは、誰にも似ていません。 でも間違いなくブルックナーです。 保守的なお客様に拒否反応がないか、だけが心配ですが、わたしこそがもっとも保守的なブルックナーファンの一人なのに、もう感服しきりで、一気にファンになってしまいました。 もっともハーディングらしさが味わえる曲かもしれません。心配なんて必要ないのかも。 決して、楽譜に書いていないようなオレがオレが的な恣意的アイデアは一切ありません。テンポもスコアに忠実で、なによりハーディングが「ブルックナーとは時間なのだ」(Bruckner is time.)という、本質を理解している、と言う点がなによりのことです。 余韻が終わるまで、拍手もブラボーも待って下さるお客様にも大感謝。 本当に、幸せな時間だった。 3.11を一緒に過ごした関係はそんじょそこらにはない。 リハーサルから、もうこれは、指揮者とオケの愛・・・?というような、濃厚な時間でした。 わたしももう顔なじみになって、表の道で出会ったりする度に相当離れていても派手に手を振ってくれたりします。気持ちのいいお兄さんです。イギリス人の好む表現でいうと、実にLovelyな人です。 明日も終演後、マエストロと楽団員みんなで義援金受付に出口に立ちます。 今日の本番は生涯忘れられないだろうな。 はやく明日になってくれ、早くもう一度やりたいんだ。 ほかの指揮者で燃えた本番、ってのはいっぱいあるけど、その時はものすごい達成感があるのですが案外、すぐ忘れるもんです。 ハーディングとの演奏は全て、異常に音楽に集中できた、演奏ミスが非常にすくなかった、全員の一体感があった、という共通点があります、これはやはり指揮者の能力なのかもしれません。 それにとてつもなく細かくて厳しいリハーサルです。もう真似ができるくらい。でも楽しいのです。 いつも同じ時間のはずの練習が、ハーディングの時だけあっという間に終わる気がします。 ああ、こんな本番を経験したら、オケ稼業、やめられなくなりそうです。 こんなに楽しくて、幸せで、こりゃ夢のようです。
by francesco-leica
| 2011-06-18 01:21
| 日記
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