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マフテイ「アレクサンドル」

2006/3/4(土) 午後 3:24にヤフーブログに投稿したものを再掲。

マフテイ「アレクサンドル」_b0107403_22595726.jpg


ウィーンのメゾン、「マフテイ」での2足目があがって来た。
受け取りにいくと姪っ子のアンカさん(最初のレポートの写真に写っている娘さん)が待っていた「マフテイ親方は今日はウィーンにいないの」申し訳なさそうだ。

というのも、今回、2足目を受け取ると同時に1足目の修正をお願いしようと思っていたので親方がいないとなると、わざわざ木型を入れて重い靴を持って来たかいがない。
しかし「私が出来ることならやってみるわ」と言うのでお願いすることにした。

先ずは私の2足目を探す。どれかしら?と迷っているので一緒に靴棚を探す。
濃い茶のスエード外羽根。親方のオリジナルで代表作の「アレクサンドル」だ。ちなみにアレクサンドルは親方の名前だ。

ああ、出て来た。靴底を見ると私のイニシャル、MKが化粧釘で打ってある。(ちなみにこのようなオプションは全て値段に含まれている)
私の初めてのスエード、親方の薦め通り丈夫そうで、「おいしそう」な色をしている。

試してみる。前回の私のお願い通り少し捨寸が長くなっている。そして踵、トップラインの高さ、右小指の当たり、等私が指摘した事以外の場所も全て修正されている、さすが、親方!足にしっくりする。
相変わらずのオーソドックスなラウンドトゥで一生履けるような普遍性を持ったデザインだ。安心する。

一ヶ所のみ、右親指の付け根だけ、少し革を叩いて柔らかくしてもらった。

次は1足目の修正だ。これは少し手こずったが踵の中敷の下にクッションを入れて少し底上げする事で対応できた。アンカさんも靴作りを勉強中らしく、親方に携帯で連絡を取りながらやってくださる。
最後は納得の行く履き心地になった。

料金を支払い、3足目のオーダーを入れて(同じアレクサンドルの5アイレット、ダークブラウンのドイツボックスカーフにした)店を後にした。
次はおそらく4月に来るけど、まだ出来ないよね?と行くと、大丈夫、3週間で作れるわ。と心強いお答え、受け取りが楽しみだ。

この2足目のスエードは翌日から訪れたブダペストで初下ろしをした。朝から一日中履き続け、街歩きをしたのだが全くのストレスフリー。疲れ知らずで、足に合った仕立て靴の本領発揮だった。初日から随分履き込んだ靴のようななじみで、でも隙無くフィットしていて、夜に浮腫んできてもキツくなく、土踏まずのサポートは心地よく、いやはや、マフテイ、手放せなくなりそうだ。
by francesco-leica | 2010-09-19 23:00 | 服飾雑記・靴


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